戯言備忘録

戯言備忘録

ザ レ ゴ ト ビ ボ ウ ロ ク

「END ROLL 実況プレイ」 観了

 
 
閲覧感謝します。
 
「そういえば "罪悪感" って
 どういう理由で抱くものなんだろうね」
というね。
 
そう思考する理由というか、手順というか、
真面目に考えたことはなかなか無いなと思うん
ですよ。
 
それを見事に描き切っている、劇薬的な
鬱ホラーRPG
 
 
 
 以下、作品のネタバレが含まれる
  可能性が高くなっております。
 
  また、感想を書き留めておくことが
  目的のため、主観盛りだくさんで
  全くもって作品の説明になっていない
  部分も多々あります。
 
  作品の情報を知らない状態で、今後
  プレイしたいとお考えであれば、
  速やかに こちら から ご退室 されます
  ことをオススメ致します。
 
 
 
 
 
 
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  END ROLL (作品ページ)
 
  実況動画
 
 
【目次】
 
 
 
 
「死と相対しても何も感じない」
凍りついた心を持つ主人公の少年
 
物語の序盤あたりは、主人公の少年が
「他者に嫉妬や羨望の感情を抱くがゆえに
 殺人に至った」
という、短絡的な犯行理由の末に人を殺して
しまったという断片的な情報が語られます。
 
死刑判決を受けた主人公は、研究段階である
「犯罪者更生プログラム」の実験体として、
明らかによくない予感がする更生プログラムを
受けることとなり……。
 
 
はじめの内は
「いやぁ……主人公、いくら子どもとはいえ
 理由が短絡的過ぎでは…?
 しかもそれで他人の命奪うとは……」
と、理解に苦しむ感じだったんですよ。
 
でもね…彼がどうして、心を凍らせてしまう
ことになったのか、お話が進むにつれて明か
されていくんですけど……
「そうか…なるほどな…
 多感な時期に…そんなことが立て続けに
 起きてしまえば……」
とね…。
 
 
子どもの頃に置かれた環境って、それだけ
後の行動に影響があるんですよね。
彼の家庭環境と近い状況で、子ども時代を過ご
した自分としては……もう…ね………。
 
 
 
 
 実験薬で見る回想の夢で
「罪悪感」という感覚を知る
 
「感情が死んでる者に、後悔や罪悪感という
 ものをどうやって知覚させるのか」
という、文を読むだけでなかなかの荒療治な
感じがするこの更生プログラム。
 
何人もの人を殺めた主人公、彼の重たすぎる
背景も相まってか、回想で見る夢の内容も
なかなか心を抉ってくる内容で………。
 
これもうほんと…物語が進むにつれて、
どんどんしんどい展開になるんですよね…。
はじめは正直、理解できなかった主人公の
犯行動機も、お話を進むにつれ、背景なども
色々と分かってくるから……ツラい。
 
犠牲になった他の登場人物たちの回想シーンも
それぞれにそれぞれのキツさがある……。
 
個人的にはもう…ご両親のことを思い出す
シーンが……なかなか…はぁ…
毒親に育てられた子どもは、本当に大変だ…。
 
 
 
 
 置かれた環境に壊された主人公
"夢"に縋り、"現(うつつ)"に嘆き…
 
主人公は、全てを自分の都合の良いように
出来てしまう居心地の良い "夢" に住み続ける
エンド。
更生プログラムに成功して、現実世界に戻る
エンドの2つのルートへ向かいます…が……。
 
"夢" のエンドは、もはや崩壊を免れることが
できない夢の世界で住人たちとみんなで消える
まで一緒に………。
 
"現(うつつ)" のエンドは、実験の完遂者として
称えられるも、現実に絶望した主人公は……。
 
 
………はぁ…もうね…
「これで…本当に良かったんだろうか…?」
と、どちらのエンドも沈んだ気分になります。
 
これね…なにが1番しんどいって、こうした
主人公を含む登場人物たちの苦しみを「更生
プログラムの実験」として、ただの "いち研究
対象" って感じで見てる感っていうか…。
 
 
まだ "夢" エンドの方が、いつか消えゆくとは
いえ、居心地の良い夢に居られるから…良い
のか……なんとも……。
 
 
 
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また…すごく考えさせられる内容の作品だな
と思いましたね…。
 
以前書いた "TOWER of HANOI " と同じ
作者様のゲームなのですが、こう毎回違った
「考えさせられる」「感情揺さぶられまくる」
作品を作れるその才能に敬服です。
 
そして、途中心が折れそうなことが、
ストーリーではない場面で起きちゃったにも
関わらず、最後までゲームを完走した実況者様
にも敬意を。